北九州市は、OECDの世界4つのグリーン成長都市の一つに選ばれました。
2011年、経済協力開発機構(OECD)は、環境と経済を両立した「グリーン成長モデル都市」に北九州市を選定しました。 同プログラムのモデル都市に選定された都市は北九州市を含め、4都市(パリ・シカゴ・ストックホルム)で、北九州市はアジアで初となります。
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Chicago
シカゴ/アメリカ -
Paris
パリ/フランス -
Stockholm
ストックホルム/スウェーデン -
Kitakyushu
北九州市/日本
北九州市のグリーン成長についてのレポートが発表されました。
グリーン成長とは、環境と経済成長を両立することです。OECDは、2年間に及ぶ調査研究の結果に基づき、「北九州のグリーン成長」(2013年5月に英語版、同年10月に日本語版)を発表しました。 この中で、OECDは北九州市の優れた取組みを評価し、さらなるグリーン成長のための提言を行っています。
2013年10月OECD北九州レポートを発表
北九州市でOECD関係会議を開催
公害克服と環境国際協力
日本の近代産業は、1901年に、国内初の本格的近代溶鉱炉を持つ官営八幡製鉄所が操業を開始した北九州市で幕を開けました。北九州工業地帯は、四大工業地帯の一つとして日本の高度成長を支えてきましたが、その一方で、1960年代に深刻な産業公害をもたらしました。
この公害問題に対して、市民・行政・企業が一帯となって取り組みました。かつては大腸菌すら棲めない「死の海」と呼ばれた洞海湾には、100種類以上の魚介類が戻ってきました。「七色の煙」と呼ばれ、日本一の降下ばいじんを記録した空は、国から「星空の街」に選定されるまでに改善され、私たちは美しい海と空を取り戻しました。
北九州市のこうした公害克服の取組みは、1990年には国連環境計画(UNEP)から「グローバル500」を受賞、1992年には環境と開発のための国連会議(地球サミット)で「国連地方自治体表彰」を日本で唯一受賞しました。
北九州市は、世界にも認められた公害克服の経験を、環境の悪化が進むアジアを中心とした発展途上国に伝えることで世界の環境改善への貢献を始めます。先ずは、友好都市の中国・大連市を皮切りに、現在では東南アジア、インド等との協力も行っています。また、協力分野も、大気・水分野だけでなく、廃棄物処理・リサイクル、上下水道分野と、アジア諸国の経済発展と共に多様化する環境問題に合わせた協力を行っています。